海外のバイオマーカー関連研究についてお届けします。
今回は、有用なバイオマーカーとしての研究・検討がされているホルモンについての情報をご紹介します。
アディポネクチンと心血管疾患
アディポカインの一つであるアディポネクチンは、様々な心血管疾患(Cardiovascular disease: CVD)に対して治療効果を発揮することが報告されているペプチド制御ホルモンです。
アディポネクチンには、脂質代謝の改善や血管内皮細胞の保護、泡沫細胞の形成や血管平滑筋細胞の増殖を抑制するといった作用があると考えられています。
この総説では、アディポネクチンがCVDの診断と治療のための新たな治療ターゲットおよびバイオマーカーになる可能性が示唆されています。
α-MSHと脳内出血の重症度
α-メラノサイト刺激ホルモン(α-melanocyte-stimulating hormone: α-MSH)は、抗炎症作用や神経障害に対する保護作用を示すことが報告されています。
下記リンクの研究では、血漿α-MSH濃度は脳内出血(intracerebral hemorrhage: ICH)患者の重症度と有意に関連しており、血漿α-MSHはICHの予後予測バイオマーカーとして有用である可能性が示唆されています。