海外におけるサル痘の感染者数は依然として増加傾向にあり、6月26日現在で4,100人以上の感染が確認されています。確認された感染者の約84%はヨーロッパで発生しており、流行は50カ国以上に広がっています。


流行が拡大するにつれ、(1)自然消滅する、(2)さらに広い範囲に感染が広がる、(3)ウイルスが常在化する、などのいくつかのシナリオが想定されています。現在の再生産数が2.13であることから、ウイルスは依然として拡大しており、リスクのある集団に対するワクチン接種などの追加的な封じ込め戦略なしに、ウイルスが死滅する可能性は低いことが考えられます(参照:https://hubs.la/Q01fH1B_0)。

 

Meridian Life Scienceは、サル痘(Monkeypox)のリコンビナントタンパク質の発売を開始しました。

Monkeypox Virus H3L Recombinant Antigen MERR01806
Monkeypox A5L and A11L Recombinant Fusion Antigen MERR01805

H3Lはヒトの中和抗体の主要な標的で、ワクチン開発などのターゲットになる可能性のある膜タンパク質です。
A5LとA11Lは、ウイルスのコアタンパク質を構成することが知られています(doi:10.1006/viro.2002.1446.)。

 

これらの抗原は、サル痘のIgM・IgG抗体検出アッセイの開発に使用することができます。

2003年に米国で発生したサル痘の集団感染では、診断に血清学的検査が利用されました。過去の研究において、サル痘に対するIgMを捕捉するアッセイではワクチン接種者と非接種者を感度・特異度ともに約95%で区別できることが示されています(doi:10.1128/CDLI.12.7.867-872.2005)。

 

ご興味がございましたら、ベリタスまでお問い合わせください。