Meridian Life Science 社の「TRU Block™ ULTRA」は、これまで対処が難しかった異好抗体(HA)やリウマチ因子(RF)による干渉作用を効果的に抑制し、イムノアッセイのパフォーマンスを高める画期的なブロッキング剤です。
異好抗体・リウマチ因子
■ 異好抗体とは?
・「ヒトの血液中に存在する異種動物」に対する抗体は「異好抗体(Heterophilic Antibodies, HA)」と呼ばれます。
・体外診断薬の中で用いられている動物抗体に、異好抗体が反応してしまうことがあります(干渉作用)。
・干渉作用は偽陽性や偽陰性の原因となりうるため、適切なブロッキング剤を用いて抑制することが重要です。
・ヒト抗マウス抗体(HAMA)は、異好抗体の代表例として知られています。他にもヤギ、ヒツジ、ウサギなどの動物に対する異好抗体も報告されています。
■ リウマチ因子とは?
・リウマチ因子(Rheumatoid factor, RF)とは、ヒト変性IgG に対する自己抗体のひとつで、IgM 型のRF(IgM RF)が代表的です。
・RF はヒト抗体のFc フラグメントに対する抗体ですが、異種の抗体にも結合することが知られており、体外診断薬において偽陽性・偽陰性の原因になります。
・IgM RF は主に関節リウマチ患者に見られますが、健常者の1-4%、特に65 歳以上では75% の人が持つといわれています。そのため、IgM RF による干渉を抑えることも正確なイムノアッセイの結果を得るために重要です。
異好抗体やリウマチ因子による偽陽性と偽陰性
■ 偽陽性:異好抗体やリウマチ因子が捕捉抗体と検出抗体をつないでしまうことで、抗原非存在下でもイムノアッセイ反応が起こってしまいます。
■ 偽陰性:異好抗体やリウマチ因子が検出抗体をキャプチャーしてしまうことで、抗原抗体反応が起こらなくなってしまいます。
■ TRU Block™ ULTRA がもたらす正しい反応
- TRU Block ULTRA™ は、マウスIgG に加えて、異好抗体やリウマチ因子に結合するブロッキング試薬が含まれています。
- TRU Block ULTRA™ の結合により、異好抗体やリウマチ因子が立体障害を起こし、干渉作用が抑制されます。これにより、正確なイムノアッセイ測定が可能となります。
TRU Block ULTRAデータ
• マウスモノクローナル抗体を用いた市販のCA19-9 サンドウィッチアッセイ系においてブロッキング剤の性能を比較しました。
- TRU Block™ ULTRA、動物IgG、他社製ブロッキング剤について4 点の希釈系列を用意し、解析を行いました。
- 各ブロッキング剤の有効性を、ブロッキング剤を添加していないサンプルの吸光度との相対値で算出し、図示しています。
➡ TRU Block™ ULTRA は、他社製のブロッキング剤よりも高いパフォーマンスを示しました
評価用サンプルのご案内
異好抗体やリウマチ因子による非特異反応にお困りの方を対象に、TRU Block™ ULTRAのサンプルをご用意しています。
サンプルをご希望の方は、弊社までご連絡ください。
※ 後日サンプルの評価結果をお伺いします。
その他にも、抗体や検体をお探しの際にはお気軽にお問い合わせください。
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