2020.9.27 更新

米国に本拠を置くBiosPacific社は、1989年の設立以来世界中の診断薬メーカーに高品質な抗体・抗原を提供しています。その製品ラインナップは2000以上にのぼり、分野は心筋、がん、ホルモン、感染症など非常に多岐に渡ります。今回はそのラインナップの中から、BiosPacific社が特におすすめするホルモン・心筋分野の抗体・抗原を紹介いたします。


ホルモン

Vitamin D
ビタミンDは肝臓で水酸化されて25-(OH)-Vitamin D3になり、さらに近位尿細管で水酸化され、血中Caレベルを調節する活性型の1,25-(OH)2-D3またはCaに影響を与えない24,25-(OH)2-D3になることが知られています。Vitamin Dの大部分は25-(OH)-Vitamin Dに代謝されて血中で長期に渡り循環するため、ビタミンD過不足の指標として利用されています。BiosPacific社ではTotal Vitamin D (D2&D3)、25-(OH)-Vitamin D3を認識する抗体、Vitamin D抗原を多数取り扱っております。

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PTH (Parathyroid hormone)
PTHは84個のアミノ酸から成るペプチドホルモンです。副甲状腺から血中に分泌された後代謝を受け、血中にはPTH-N末端部、PTH-C末端部、中間部を含むPTH、intact-PTH(副甲状腺から放出されたままの状態)が含まれていることが知られています。BiosPacific社ではN末端側 (aa 1-34)、中間部(aa 57-61)をそれぞれ認識するモノクローナル抗体、全長のPTH抗原 (aa 1-84)を取り扱っています。

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ACTH (Adrenocorticotropic hormone)
ACTHは下垂体前葉で合成される39個のアミノ酸から成るペプチドホルモンで、副腎皮質に作用して副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の生合成と分泌を促進する作用を有しています。ACTHはCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)の刺激とコルチゾールによるネガティブフィードバック機構により調節されており、通常ACTHの測定はコルチゾールの測定と併せて行われています。BiosPacific社ではACTHのN末端側 (aa 1-24)を認識する抗体、CLIP (aa 17-39)を認識する抗体を取り扱っております。

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心筋

Troponin I
Troponin Iはトロポミオシン結合部位のTroponin T、カルシウム結合部位のTropoinin CとともにTroponin複合体を形成し、心筋・横紋筋の収縮調節を司るタンパク質です。Troponin IとTroponin Tは心筋梗塞など心筋傷害のマーカーとして有用ですが、超急性期ではTroponin I の方が感度が高く、溶血の影響を受けにくいといわれています。BiosPacific社では心筋由来のTroponin Iだけでなく、骨格筋由来のTroponin Iを認識する抗体や骨格筋由来Troponin I抗原も取り扱っております。

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NT-proBNP

NT-proBNPは慢性及び急性の心不全の重症度の診断に有用なマーカーです。BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)はproBNPを前駆体とした心臓ホルモンで、proBNPがBNPへと代謝される際に生理活性のないNT-proBNPが同時に産生されます。BNPとNT-proBNPはどちらも心不全の診断に用いられますが、NT-proBNPは血中半減期がBNPよりも長く、血清での測定が可能で、冷蔵・室温で安定なことなどが利点となっています。BiosPacific社では、NT-proBNPの各領域を認識するモノクローナル抗体およびリコンビナントNT-proBNP抗原を取り扱っております。

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CKMB(クレアチンキナーゼ-MB)

CKMBは、心筋梗塞急性期など心筋疾患の診断と経過の把握に有用なマーカーです。CK(クレアチンキナーゼ)は筋肉や神経に含まれる酵素で、心筋や骨格筋の障害で上昇します。CKはMとBの2つのサブユニットからなり、その組み合わせによりMB(主として心筋由来)、MM(主―骨格筋由来)、BB(主―平滑筋由来)、CKm(ミトコンドリア由来)などがあります。BiosPacific社では、抗CKMBモノクローナル抗体、ネイティブ抗原、リコンビナント抗原を取り扱っております。

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